子宮筋腫や子宮がんは生理痛の自覚症状がないので危険

子宮内膜症で経血の量が少なくなっていたAさんがクリニックにやって来たのは去年の秋。「最近、生理の量がものすごく少ないんです。二日ぐらいで終わるようになっちゃって、もう閉経しちゃうんじゃないかと思うと心配で」といいます。

また、セックスのときにも不正出血があるのだそうです。Aさんは現在38歳、離婚して一人暮らしなのですが、12歳年下のボーイフレンドがいるとのこと。「彼ってとてもやさしくって、毎日セックスしてくれるんです」

というので、「そう、じゃあ安心してセックスできるように不正出血を治さなくちゃね」となりました。

診察されると、Aさんは子宮内膜症になっていました。卵巣にチョコレート嚢腫が見つかったのです。

子宮内膜症になるとふつう、生理のときの出血の量は増えるものです。20代後半から30代になって、それまでより出血が多くなり、だんだんと増えていくので「おかしい」と思って婦人科に来て、子宮内膜症であることがわかることも多いのです。

Aさんの場合は逆に、チョコレート嚢腫が大きいあまり、卵巣の機能を低下させ、生理の出血量が少なくなっていたのでした。もしこのまま放っておけば、卵巣機能がますます低下して、生理がなくなってしまう危険性もありました。

38歳ですから閉経してしまうには少し早すぎます。本人も「生理がなくなっちゃうんじゃないかと思うと心配で」クリニックに来たわけですから、「間にあってよかった」とほっとしました。

こんなふうに生理がいつもと違う、最近出血の量が少なくなったようだ、といった生理の状態の違いから、器質的な病気がわかることがあります。子宮筋腫や子宮がんなどは、とくに痛みなどの自覚症状がなく、「生理のようすがいつもと違う」というので病院に来てはじめて発見されることもあるのです。

2018年3月

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